訪問介護の集客方法・営業のコツ7選|利用者を増やす方法を徹底解説

スタッフの負担を軽減し、働きやすい職場にするためには、業務の改善が不可欠です。この記事では、介護業務を改善させるメリット、そして働きやすい環境にするためのアイデアを紹介します。


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倒産件数が過去最多を更新するなど、年々厳しさを増す介護業界において、経営にお悩みの方も多くいらっしゃると思います。赤字に陥らないために、あるいは赤字から脱却するためには、集客が何より重要です。

この記事では、訪問介護の集客方法や営業のコツなど、利用者を増やす方法について詳しく解説します。

訪問介護における集客の課題

高齢化に伴う高齢者数の増加により、介護サービスの需要は近年ますます高まっており、訪問介護事業所の数も増えています。事業所運営における競争は激しく、大手企業のサービスに利用者が流れる傾向が見受けられます。

こうした中、地域に根差した小・中規模事業所は、より効果的な集客が求められます。例えば、直接営業のみで集客を行い、Webを効果的に活用できていない場合、多数ある事業者の中から利用者に自社を選んでもらうことは難しくなります。

重要なのは、差別化ブランディングです。両者ができていないと、競合に流れていく傾向が見られます。ターゲット層、ならびに施設のアピールポイントをまずは明確にすることが必要です。

訪問介護事業に効果的な集客・営業方法7選

ここからは、訪問介護事業に効果的な集客・営業方法を7つご紹介します。

1.チラシやパンフレットを住民宅にポスティングする

チラシやパンフレットを住民宅にポスティングする際、直接手渡ししたり、声掛けしたりすると、親近感を感じてもらいやすくなります。そこから問い合わせにつながる可能性もあるため、高齢者が多く住んでいる住宅や、築年数が経過している住宅など、ある程度エリアを定めてポスティングを行うと効果的です。

ただし、ポスティングを禁止している地域もあるので注意しましょう。ポスティング業者に外注すると、業者が地域別にポスティング可能な場所なども把握しているので便利です。

2.営業ツールを活用する

営業ツールとは、パンフレットやチラシ、Webサイトなどのツールのことをいいます。質の良いツールは集客につながるので、最大限活用しましょう。

営業ツールを作成する際には、施設の外観や設備の紹介よりも、利用者やスタッフの写真等を用いて、入所後のイメージを彷彿させる方がイメージアップにつながります。利用者やスタッフの笑顔が写っている写真や体験談を紹介するのが効果的です。

3.自社のホームページにSEO対策を取り入れる

ホームページにSEO対策を取り入れるのも、集客に効果的です。SEOとはSearch Engine Optimization(サーチエンジンオプティマイゼーション)の略で、「検索エンジン最適化」とも呼ばれます。

SEO対策では、Googleなどの検索エンジンで上位表示されるよう、ユーザーにとって有益なコンテンツを届けることで、Webサイトを最適化します。検索結果で上位に表示されると、利用者に見てもらいやすくなります。

また、利用者が検索する可能性の高いキーワードをホームページに盛り込むことで、利用者のニーズとマッチングし、お問い合わせやお申し込みにつながりやすくなります。

ホームページをマメに更新し、PR動画を併用して活用するのも効果的です。ただし、プライバシー保護の観点から、写真・動画等を掲載する際には、利用者に事前に掲載しても問題ないか確認する必要があります。

もし利用者から掲載の許可をもらえたら、掲載同意書などの手続きを済ませておきましょう。

4.ポータルサイトに登録する

ここでいうポータルサイトとは、訪問介護等のサービス事業所が多数掲載されているサイトです。利用者のニーズと事業所の特長をマッチさせることを目的としているため閲覧する人も多く、ポータルサイトに登録すると、利用者の目に触れる確率が高まります。

利用者にとっては複数の事業所を一度に比較検討できる点がメリットとなるため、ホームページでは他事業所との差別化やブランディングができているかが重要となります。

5.SNSを運用する

FacebookやInstagram、LINEなどを活用すると、事業所の日常やイベント情報などをスピーディーに発信できます。

SNSを通じて、ケアマネジャーや関係者とのコミュニケーションを促進することで、利用者を確保する可能性が高まります。

6.強みを明確にして競合と差別化を図る

多くの事業所の中から自社を選んでもらうには、ほかの事業所にはない特徴、すなわち差別化が必要となります。自社の強みを明確にし、他の事業所との差別化を図りましょう。

そのためにも、まずは利用者の声や事業所の成果に注目し、自社の強みを洗い出しましょう。その上で、独自の特徴やサービスをアピールし、地域に密着した取り組みなども打ち出していくことが重要です。

7.地域のイベントに参加する

地域イベントの参加や協賛により、地域密着型の訪問介護事業所として認知度を高めていくことも重要です。イベントで地域住民と接すると親近感を感じてもらいやすくなり、信頼度が向上すると、お問い合わせにつながる可能性も高まります。

また、地域住民に向けた健康教室や交流会などのイベントを企画するのも効果的です。まずは市役所の高齢者福祉課や社会福祉課、商工会議所や町内会といった地域の団体へアクションするのがおすすめです。

利用者を紹介してもらえる!訪問介護事業所におすすめの営業先

高齢者の多くは居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、医療機関などに在籍するケアマネジャーを通して介護サービスを利用しています。利用者を紹介してもらうためにも、それらに在籍するケアマネジャーへの営業は欠かせません。

ここでは、訪問介護事業所におすすめの営業先を4つ紹介します。

居宅介護支援事業所

居宅介護支援事業所は、要介護度に合わせた居宅サービスの紹介を行う事業所です。利用するサービスの選択は、ケアマネジャーに任せられていることがほとんどです。

そのため、ケアマネジャーとの信頼関係を構築しておくと良いでしょう。

地域包括支援センター

地域包括支援センターとは、介護サービスを提供する公的機関の施設で、地域ごとに設置されています。 地域包括支援センターでは、当該地域の高齢者の情報を把握しており、主に要支援認定を受けている利用者を紹介してもらえます。

なお、要支援認定の方が要介護になる場合もあるため、早めに信頼関係を構築しておくと利用者の確保につながりやすくなります。

病院などの医療機関

医療機関には、メディカルソーシャルワーカーやリハビリテーションスタッフなどが在籍しています。なかでもメディカルソーシャルワーカーは回復期の利用者を担当し、介護サービスの担当を兼ねている場合もあるので、利用者を紹介してもらえることもあります。

医療依存度が高い利用者にも対応している事業所では、医療機関に営業をかけることもおすすめです。

地域住民

地域住民に対しては、まずは事業所の存在を知ってもらうことが重要となります。「いつかこの事業所のお世話になるのも良いかもしれない」と思っていただき、潜在的な顧客を獲得するためにも、地道に地域との接点を増やしていきましょう。

高齢者サークルや勉強会、イベントなどを通して、地元住民や民生委員など、地域との関わりを築いておきましょう。

まとめ

苦境に立たされている訪問介護業界で、経営にお悩みの経営者も多くおられると思います。介護業界は他の産業と異なる特性があるため、介護業界のことをよく知る専門家に相談するのがベストです。専門家によるコンサルティングを受ければ、第三者的な観点から有益なアドバイスを得られます。また、専門的な知識や豊富な経験によるノウハウを共有してもらえれば、今後の経営に役立ちます。

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