デイサービスの運営者の皆様、利用者の皆様へ、新たな視点で楽しさと健康を提供する「デイサービスの面白い取り組み」についてお伝えします。この記事では、利用者の笑顔と元気を引き出すために、ユニークで革新的なアイデアを9つご紹介します。
【イベント編】デイサービスの面白い取り組み3選
デイサービスを営む事業所では、さまざまな面白い取り組みを行っています。
季節感を意識したイベントや、他の利用者と共に共同で行うことで一体感を図る目的のイベント、核家族化の進む現代社会の中での孤立化を防ぐ目的で地域との交流を行うなどの取り組みが実施されています。
ここからは、デイサービス事業者が行っている面白い取り組みについてご紹介いたします。
1.季節感のあるイベント
季節感を取り入れたイベントは、利用者に楽しい思い出を提供する素晴らしい方法です。
昨今では核家族化が進行していることもあり、世代を超えたつながりが希薄になることで、普段の生活の中で季節を感じるイベントを体験する機会が少なくなっています。
デイサービスで行う季節の風物詩をテーマにした催しは、利用者が季節の移ろいを感じることにつながり、精神的な健康に寄与するため重要度の高いイベントであるといえます。
このような季節ごとに楽しい行事を企画しましょう。
ご家族を招待したり、地域の小学校や幼稚園と協力してイベントを行ったりすることで、普段の生活では味わうことが少なくなっている接点を増やすことで利用者同士の交流を促進することができます。
また、個々の利用者の誕生月に合わせた誕生会をイベントとすることが楽しみにつながるケースもあります。
2.他の利用者と一緒に取り組むイベント
協力と連帯感を醸成することは脳の活性化による認知症の予防や身体機能の維持・向上においても有用な手段だと言われています。
他の利用者と一緒に取り組むイベントの導入はデイサービスの継続運営には必須ともいえます。例えば、利用者同士でチームを組んで行うクイズゲームや、女性同士であればグループクッキングなど、脳と身体の両方を用いたイベントは利用者の満足度にもつながります。
また、これらの活動は、利用者同士の交流を深め、一体感を醸成するのにも役立ちます。
3.地域密着型のイベント
地域社会との連携を強化することは、デイサービスをより魅力的にする一環となります。地元の学校やボランティア団体と連携し、地域イベントを共同で開催することで、地域との結びつきを深めることができます。
例えば、近隣の学校の吹奏楽部を招いての演奏会や、茶道部や華道部を招いて行うお茶会、地域住民との交流イベントなど、地域密着型のアクティビティは、利用者にとっても楽しい経験となります。
また、これらの活動は自身のデイサービスの特色として打ち出すことにもつながるため、集客力を高めるためのPR活動にもなります。
【設備編】デイサービスの面白い取り組み3選
ここからはデイサービスの地域特性や立地特性など、特に“自社の強み”ともいえる面白い取り組み事例についてお伝えしていきます。
1.畑付きデイサービス
自然と触れ合いながら、野菜や花の栽培に挑戦できる畑付きデイサービスは、利用者にとって楽しさと意義ある活動を提供します。畑仕事はリラックス効果もあり、身体的な健康を向上させるのに役立ちます。
また、収穫した野菜を使った料理体験も楽しいアクティビティのひとつです。利用者と職員が共に畑作業を行い、収穫した旬の野菜を食事として提供することで、やりがいを感じられます。
2.フィットネス設備付きデイサービス
健康維持と体力向上のために、フィットネス設備を導入するデイサービスも増えています。昨今は、フィットネスを中心に行うことを念頭に置いているデイサービス事業所も増加傾向にあります。
ウォーキングマシンやエアロビクス機器を提供し、利用者が運動を楽しめるパワーリハビリテーションを行える環境を整えているケースもあるようです。
そのほか、高齢者につきものの“転倒”を予防するための下肢を中心にしたフィットネスや機能訓練に注力しているデイサービスもあります。
さまざまな運動を定期的にプログラムに組み込むことで、身体機能の維持・向上に寄与し、認知症の予防効果が期待できす。また、これらのデイサービスには個人浴などを行っているケースもあり、運動とリラックスを提供することでの健康維持に努めている事業所もあります。
3.温泉・足湯付きデイサービス
地域によってはリラックスと癒しを求める利用者に向けて、温泉や足湯を提供するデイサービスがあります。こういった“癒し”を提供するデイサービスは、利用者にとって人気が高いサービスといえます。
温泉は身体のストレスを和らげる効果も見込めますし、温水プールなどの設備を活用して足腰に負担をかけにくい水中ウォーキングを機能訓練に取り入れるケースもあります。
また、足湯は気軽に楽しめ、コミュニケーションを促進する場としても活用可能です。
【サービス提供モデル編】デイサービスの面白い取り組み3選
ここからは地域特性や立地特性など“強み”が発揮しにくい都市型のデイサービスが実際に取り組んでいる面白い事例についてお伝えしていきます。
1.学校気分を味わえるデイサービス
利用者に学びや体験を提供するデイサービスが増加しています。
職員が先生役を務め、利用者が生徒役となり、学校のようなスタイルでさまざまな教科を学んでいきます。例えば、『国語』の授業ではしりとりや言葉の穴埋めをしたり、『家庭科』の授業では、簡単な調理を体験したりします。
これらは、認知症治療における“回想法”のメソッドを取り入れているのが特徴です。回想法とは、過去の出来事や思い出を通じて脳を刺激させ、認知症の進行を予防する心理療法です。
学校式のスタイルを導入することで、利用者の意欲や積極性を高められるほか、介護者の負担軽減にもつながります。
2.施設内通貨で買い物ができるデイサービス
施設内通貨を導入し、利用者が自分の好きな商品やサービスを選べる仕組みを提供している事業所もあります。
例えば、来所持や月間のリハビリやレクリエーションの参加回数に応じて施設内通貨を得ることができ、得た通貨を物品交換や特別なサービスの対価として利用できる仕組みを構築しています。
こういった取り組みは、利用者自身が自己決定権をもって使用することで、日常生活における選択の幅を広げる助けとなります。
施設内通貨は、ゲーム的な要素も取り入れることができ、楽しみながらデイサービス利用意欲を高める機会へとつながります。
3.ゲーム要素を取り入れたデイサービス
ゲーム要素を取り入れたデイサービスは、利用者の興味を引き、楽しさを提供する方法のひとつです。
脳トレーニングゲーム、ボードゲーム、クイズ大会などのアクティビティを通じて、認知症予防やコミュニケーションスキルの向上を促進しましょう。ゲームは、利用者同士の交流を深めるための優れた手段でもあります。
デイサービスで面白い取り組みを実施するメリット
デイサービスで面白い取り組みを導入することには多くのメリットがあります。以下にその一部をご紹介します。
身体機能の維持・向上
運動や体験型アクティビティを提供することで、利用者の身体機能を維持し、向上させることができます。これにより、健康的な生活を維持する支援が可能となります。
認知症の予防
学びや認知力を刺激するアクティビティは、認知症の予防に役立ちます。新しいことを学び、脳を活性化することは、認知症の発症を遅らせる助けとなります。
QOL(生活の質)の向上
楽しいアクティビティや社交的なイベントは、利用者のQOL(生活の質)を向上させます。笑顔や喜びに満ちた日々は、利用者の生活を豊かにし、デイサービスの魅力を高めます。
まとめ
デイサービスの面白い取り組みは、利用者とその家族に多くの利益をもたらします。季節感あるイベント、畑付きデイサービス、施設内通貨、そして学校気分のアクティビティなど、多彩な選択肢があります。新しいアイデアを導入し、利用者の楽しみや健康を支えましょう。デイサービスを通じて、皆様の笑顔と幸福を実現しましょう。
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